マルチケースを新色のブラウンで作製してみました!〜後編〜|レザークラフト新作開発⑤

新作開発

こちらは「マルチケースを新色のブラウンで作製してみました!〜前編〜」の続きとなります。

使用している革は(株)山陽のグレージングレザーです。

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斜め漉き

カードケース部分の厚みを極力抑える為にカード収納パーツの端を斜めに漉いてできる限り薄くしておきます。

漉く際はガラス板を台として使用すると、革包丁など裁断に使用する刃物の傷みも軽減できます。

カッターマットについた裁断跡で皮を傷つけずにも済むのですが、少し滑りやすいのが難点かなと思います。

私は漉き作業がすごく苦手でした。

何度やっても綺麗に斜めに革を切ることが出来ず四苦八苦していました。

そして色々試した結果、上手くできないのは不慣れというのもあったのですが、一番の原因は包丁の切れ味だったようです。

それからは月1程度、研ぎ石でガッツリ刃先を平らに研いで、日々のメンテナンスとして切れ味が悪くなったら都度、青棒を使って研ぐようにしています。

刃こぼれしない程度で刃先が少し丸くなって切れ味が落ちたな•••と思ったら青棒を塗り付けた革で刃先を擦るだけで切れ味は元に戻ります。

私と同じく漉き作業が苦手だな•••と思われている方は是非試してみてください!

トコ面の色が薄くなっている部分が斜め漉きをしたところです。

革包丁で漉きづらい部分はフレンチエッジャーを使って漉きました。

革漉きが上手く出来ない時はこのフレンチエッジャーを使って斜め漉きをしていたのですが、デメリットは刃先の幅が狭く、何度も刃を入れるので断面の凸凹が多くなってしまいます。

接着

先程漉き作業をした一番大きなパーツを表革に貼り付けていきます。

トコ面を荒らして接着しやすくしておきます。

ここでも使用する接着剤は皮革用ボンドエースです。

先にこのパーツを接着するのは、後にこの上にカードケースパーツを貼り付ける際に下地がしっかりと接着されている方が作業がしやすい為です。

カードケースパーツを作成している間にボンドエースは完全に乾いてくれます。

カードケースパーツも接着させる部分は銀面・床面両面とも事前に荒らしておきます。

縫製

カードケースパーツを縫っていきます。

縫う間隔は短いですが、何気にこの作業が一番手間がかかるように感じるかもしれません。

短い単調な作業の繰り返しだからでしょうか•••?

この時はミシンがあったらいいなとよく思います•••。

マンションでは電動ミシンの音がうるさいかなと思い、手回しミシンの導入を検討しているのですがなかなか踏み切れません•••。

目打ち位置を合わせて縫っていきます。

縫いつけが終わったら周囲をボンドエースで張り合わせて乾かします。

しっかりと接着ができたら、マルチケースの内側になるコバ面を縫っていきます。

前編でご紹介した通り、縫い始め、縫い終わりを二重にする点に注意しながら縫い付けていきます。

縫い上がりましたが、コバ面は多くのパーツを張り合わせているのでかなり凸凹が多い状態になってしまっています。

カードケースパーツのコバ磨き

そんな時は黒豆カンナの登場です!

カンナで薄ーく削ることでこば処理がしやすくなります。

革包丁などでコバを細く切りおとしてしまってもいいのですが、私は苦手なのでカンナを使用しています。

カンナは切れ味が悪いと思い通りの削ぎ方が出来ないので、切れ味が鈍ってきたら青棒を使って研いであげるとすぐに復活します。

色々と作業工程のご紹介を端折っていますが、CMC溶解液とヘリ落とし、#400のヤスリで磨きあげたものになります。

カードケースパーツの接着

できたカードケース部分をボンドエースで表革パーツに貼り付けます。

革を噛ませたクリップは自作しました。

クリップに接着剤で革を固定しておくと使いやすです(^^)

縫製

いつも通り、二重にして縫い始めます。

その後は順番に縫い進め•••

こちらが縫い終わりの状態です。

内側はこんなかんじ。

最終コバ磨き

縫い上げたコバは凸凹が多く、先にご紹介したカンナで削ってから磨いていきます。

コバ磨きの仕上がりは使用する革によってかなり差が出てきます。

磨くことで綺麗に色味が濃く艶が出る革、ツヤは出るけど色味に変化がなくトコ面の色がそのまま出てしまう革、殆ど変わらない革など様々です。

かんなで成形したらCMCを塗布し、柔らかい布で余分な水分を拭き取ったあと、ウッドスリッカーで磨いていきます。

この時点で少し艶が出てきます。

水分が飛んでコバが乾いてきたら周囲をぐるっと1周、表裏両面のヘリをヘリ落としで落としていきます。

完全に乾いていない状態でやると革が柔らかいので上手くいかないことがあります。

その後はヤスリがけ→CMC塗布→布磨きの繰り返しです。

今回は#240ヤスリがけ→CMC→布磨き→#400ヤスリがけ→CMC→布磨きを行いました。

ヤスリがけ〜布磨きまでの工程を重ねるごとにコバはどんどんピカピカになっていきます。

いつも止め時を見定めるのが難しい工程ですw

完成した内側。

表。

グレージングレザーは光沢が強いです。

まとめ

今回はブラウンのグレージングレザーを使用したマルチケースの作成工程のご紹介でした。

意外と使用する革の面積も多く、原価が高くなってしまうのがデメリットかもしれません。

今回は試作品として作成した為、傷が多い革を使用したので自分の子供の母子手帳入れに使用しようと思います。笑

今回使用した山陽の革は和乃革様でご購入いただけます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

前編はこちら

マルチケースを新色のブラウンで作製してみました!〜前編〜|レザークラフト新作開発⑤
母子手帳やお薬手帳、パスポートなどを収納することのできるマルチケースの新色の作成工程をご紹介しております。前編後編に分かれておりますので後編も是非ご覧ください!

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