カシメを選ぶ際、メーカー、種類、打ち具…と、どれを購入すればよいか迷うことがあると思います。
私自身、購入してからサイズやメーカー、対応打ち具選びの失敗に気付くこともありました。
自身の覚書きとして、クラフト社、協進エル、SEIWAの3社が製造している両面カシメの情報をまとめていきます。
今回ご紹介する両面カシメの色はニッケル色に絞ってまとめております。
他の色に関しては今後、ページを分けて整理していきます。
はじめに
各社サイズ一覧
各社の両面カシメ(ニッケル)を規格別にまとめました。
●が「ラインナップあり」となり、付属のリンクから各規格のご紹介へ飛んで頂くことができます。
・足の長さが微妙に異なる場合は()内に正確な足の長さを表記しております。
・※1は「表記」が「中」となっておりますが、メーカー設定の名称は「大」となります。
表記 | サイズ | 足長さ | クラフト社 | 協進エル | SEIWA |
---|---|---|---|---|---|
ミニ | φ3.5 | 5mm | × | ● | × |
極小 | φ4.6 | 5mm | × | × | ● |
小 | φ6 | 6mm | ● | ● | × |
小 | φ6 | 7mm | ● | × | ●(7.3) |
小 | φ6 | 8mm | × | ● | ●(8.3) |
中 | φ9 | 7mm | ● | × | × |
中 | φ9 | 8mm | × | ● | × |
中 | φ9 | 9mm | × | ●(9.5) | ●※1 |
中 | φ9 | 10mm | ● | × | ●※1 |
中 | φ9 | 14.5mm | ● | × | × |
中 | φ9 | 16.5mm | ● | × | × |
大 | φ12 | 10mm | ● | ● | × |
特大 | φ12.5 | 11mm | × | × | ● |
特大 | φ12.5 | 13mm | × | × | ● |
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クラフト社 両面カシメ ニッケル
クラフト社が製造しているカシメの大きさは小 (φ6) ・中 (φ9) ・大 (φ12)の3種類。
その特徴は「中」の足の長さのラインアップの豊富さです。
個人的には最もよく使用すると思われる「中」サイズの選択肢が多いのはありがたいなと思います。
クラフト社 万能打ち台

対応しているカシメの直径
左から15 mm、13 mm、12 mm、10 mm、6 mm

これ一個あれば6種類の大きさのカシメを取り付けることが可能です。
クラフト社 小
クラフト社の両面カシメ「小」は並足と足長の2種類が用意されています。
カシメを取り付ける革の厚みによって足の長さを選ぶことが可能ですが、「1mm厚の革1枚分」の差となります。


3社ともカシメ頭の直径がφ6となっており、カシメ打ち「小」は他メーカーのカシメにも相互使用が可能です。

クラフト社 中
クラフト社の両面カシメ「中」は並足と足長で計4種類製造されています。
足の長さの種類は3メーカーの中で最も多く、様々な革の厚みに対応できるラインアップです。




3社ともカシメ頭の直径がφ9となっており、カシメ打ち「中」は他メーカーのカシメにも相互使用が可能です。
※SEIWAは両面カシメ「大」が他2社の「中」と同じ頭サイズとなるのでご注意ください。

クラフト社 大
両面カシメ大の足の長さは一種類のみ。
両面カシメ大を使用する場面はあまり多くないことから、規格も絞られているのかなと思います。

クラフト社と協進エルの2社がカシメ頭の直径がφ12となっており、カシメ打ち「大」は協進エルのカシメにも相互使用が可能です。

作品例
クラフト社の両面カシメ 「中」【 並足 φ9mm×足の長さ7mm 】を 使用して作成しました。
革の厚みは1.8mm、2枚分の革を併せた部分への取り付けをしております。


協進エル 両面カシメ ニッケル
協進エルが製造しているカシメの大きさはミニ(φ3.5)・小 (φ6) ・中 (φ9) ・大 (φ12)の4種類。
協進エル 万能打ち台

協進エルも万能打ち台を製造しています。

協進エル ミニ
このサイズの両面カシメは協進エルのみ製造しています。
最も小さいサイズのカシメとなっており、このサイズのカシメは3社では協進エル1択となります。
足の長さは1種類のみ。

カシメ打ちは「ミニ」専用のものが必要となります。
協進エル 小
クラフト社同様、足の長さは2種類の規格が用意されています。
クラフト社との違いは長足タイプの足の長さで、並足よりも2mm長くなっています。


3社ともカシメ頭の直径がφ6となっており、カシメ打ち「小」は他メーカーのカシメにも相互使用が可能です。
協進エル 中
協進エルの両面カシメ「中」は2種類準備されています。
足の長さ「8mm」は協進エルのみの規格となります。


3社ともカシメ頭の直径がφ9となっており、カシメ打ち「中」は他メーカーのカシメにも相互使用が可能です。
※SEIWAは両面カシメ「大」が他2社の「中」と同じ頭サイズとなるのでご注意ください。

協進エル 大
クラフト社と全く同じ規格となります。
価格は若干協進エルのものが安いのかなという状況です。(2023年1月時点)

クラフト社と協進エルの2社がカシメ頭の直径がφ12となっており、カシメ打ち「大」はクラフト社のカシメにも相互使用が可能です。

SEIWA 両面カシメ ニッケル
SEIWAが製造しているカシメの大きさは極小(φ4.6)・小(φ6)・大(φ9)・特大(φ12.5)の4種類。
特徴としては他2社にはない「極小」サイズと「特大」サイズです。
使用頻度はあまり高くないかもしれませんが、痒い所に手が届くラインアップかなと思います。
SEIWA カシメ打ち台

2023年1月現在、販売しているところはありませんでした。
SEIWA 極小
他2社にはない規格となります。
協進エルの「ミニφ3.5」と各社共通の「小φ6」の中間サイズ。
足の長さは1種類のみなので使用できる場面は限られているかなと思います。

カシメの頭の直径が他社にはない規格のため、専用のカシメ打ちが必要になります。

SEIWA 小
2種類の規格がラインアップ。
足の長さの表記が他2社と違い、それぞれ0.3mm長くなっています。
0.3mmは明確な差ではないことから、他社との使用感は大きく異なることはないかもしれません。


3社ともカシメ頭の直径がφ6となっており、カシメ打ち「小」は他メーカーのカシメにも相互使用が可能です。

SEIWA 大
他2社とはサイズ表記が異なっており、SEIWAの「大」は他社の「中」サイズと同じ規格となります。


3社ともカシメ頭の直径がφ9のものがあり、カシメ打ち「大」は他メーカーのカシメ「中」にも相互使用が可能です。
※SEIWAの両面カシメ「大」は他2社の「中」と同じ頭サイズとなるのでご注意ください。

SEIWA 特大
SEIWA独自の規格で、頭のサイズが「12.5mm」のものになります。
他社の「大」は頭サイズがφ12mmであるため、0.5mm頭が大きなサイズとなります。
足の長さが2種類用意されているので革の厚みによってサイズを選択できるのはメリットかなと思います。


SEIWAの「特大」サイズは他社の規格と異なるため、専用のカシメ打ちが必要となります。

まとめ
今回はクラフト社、協進エル、SEIWAの3社のカシメをまとめてみました。
重複する規格も複数ありましたが、三社三様のラインアップになっているので作成する作品に合わせて様々な選択が可能です。
他にもインポートの物もあり安価に購入することができますが、打ち留めの安定性の面から上記3社のカシメを使用することが無難ではないかなと思います。
ニッケル色以外のカシメに関してもまとめておりますのでご参考にしていただけると嬉しいです。
「ゴールド」

「黒」

「茶」

「本金」

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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