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【保存版】革の鞣し方法を徹底比較|タンニン鞣し・クロム鞣し・混合鞣し・油鞣しの違いとは?

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レザークラフトにおける「鞣し」とは?

レザークラフトに関心を持つと、「鞣し(なめし)」という言葉を目にすることが増えてきます。
これは動物の皮を腐らせず、柔らかく丈夫な「革」に加工するための工程です。

鞣しの方法によって、革の風合い・柔らかさ・加工のしやすさ、そして経年変化の仕方までが変わります。
つまり、自分に合った革を選ぶには、まず鞣しについて知ることが大切です。

鞣し方法の種類とそれぞれの特徴

植物タンニン鞣し(タンニン鞣し)

植物の渋みに含まれるタンニンを使って鞣す、自然で伝統的な方法です。
ミモザやケブラチョなどの樹木が原料になります。

メリット:

  • エイジング(経年変化)を楽しめる
  • ナチュラルで温かみのある風合い
  • コバ(革の断面)の仕上がりが美しい
  • 成型性・可塑性が高く、立体作品にも向いている

デメリット:

  • 水に弱く、シミや変色が起きやすい
  • キズや血筋などが目立ちやすい
  • やや硬めで扱いにコツが必要
  • 比重が大きく、やや重い印象になる

主な用途: 靴底、かばん、ベルト、工芸作品など

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クロム鞣し

クロム塩を使った近代的な鞣し方法で、現在流通している革の多くはこの方法で鞣されています。

メリット:

  • 柔らかく、軽く、扱いやすい
  • 発色が均一で鮮やか
  • 水や熱に強く、日常使いに適している

デメリット:

  • エイジングがほとんど楽しめない
  • コバの仕上がりがにじみやすい
  • 成型には向かない(可塑性が低い)
  • 処理が不適切な場合、環境負荷が懸念される

主な用途: バッグ、衣類、靴、手袋など

コンビネーション鞣し(混合鞣し)

タンニン鞣しとクロム鞣しを組み合わせた鞣し方法。
それぞれの特徴を補い合うことで、バランスの取れた革に仕上がります。

メリット:

  • タンニンの風合いとクロムの扱いやすさを両立
  • 発色が良く、強度と柔軟性のバランスが良い
  • エイジングもある程度楽しめる

デメリット:

  • 個体差が出やすく、品質にばらつきがある
  • 単一の鞣しよりコストが高めになることがある

主な用途: 財布、キーケース、小物全般

油鞣し(セーム革など)

油分とアルデヒドを用いた特殊な鞣し方法。
代表的な例はセーム革です。
非常に柔らかく、吸水性や親油性に優れており、工業用途にも多く使われています。

メリット:

  • 非常に柔らかく、手触りが良い
  • 吸水性・親油性が高い
  • 洗濯も可能な革がある

デメリット:

  • 一般的なレザークラフトには不向き
  • 入手しづらく、用途が限られている

主な用途: レンズや貴金属のクロス、ガソリンの濾過、工業用ワイパーなど

用途別|どの鞣しの革を選ぶべき?

経年変化を楽しみたい方へ

植物タンニン鞣し革が最適です。
使い込むほどにツヤと色合いが深まり、革本来の魅力が引き立ちます。

水濡れや扱いやすさを重視したい方へ

クロム鞣し革がおすすめです。
軽くて柔らかく、耐水性もあり、日常的なアイテムに向いています。

柔らかさと成型のしやすさを両立したい方へ

コンビネーション鞣し革が適しています。
タンニンの風合いを残しながら、加工性の高さも兼ね備えています。
※ただし、現在販売されている

はじめて革に触れる方へ

加工しやすいクロム鞣し革混合鞣し革から始めるのがおすすめです。
一方で、革を育てていく楽しみを感じたい方には、タンニン鞣し革も大変魅力的です。

用語解説(補足)

  • 鞣し(なめし): 動物の皮を腐らずに加工し、革として使用可能にする工程。
  • タンニン: 植物に含まれる天然の渋み成分。伝統的な鞣し剤として使用。
  • 可塑性: 革を変形させたあと、その形状を保つ性質。成型加工において重要。
  • pH: 革の染色や変色に影響する酸性・中性・アルカリ性の指標。

まとめ|鞣しの違いを知れば、革選びがもっと楽しくなる

革の風合いや使い心地は、「鞣し」によって大きく変わります。
作品の用途や仕上げたいイメージに合わせて適した鞣し方法を選ぶことが、満足のいくレザークラフトの第一歩です。

今回ご紹介した4つの鞣し方法(植物タンニン鞣し、クロム鞣し、コンビネーション鞣し、油鞣し)の特徴と選び方を参考に、ぜひ自分に合った革を見つけてください。

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