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本革ってなに?合皮との違いと「自分に合った革」の選び方

工具・材料
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革の財布やバッグを選ぶとき、「本革」と「合皮」の違いがよくわからなくて迷ったことはありませんか?

本革にはどんな魅力があって、合皮とは何が違うのか。
見た目が似ているだけに選ぶときに困ってしまうことも多いですよね。

この記事ではこれから革製品を楽しみたい方やレザークラフトを始めた方にもわかりやすく、本革と合皮の違い・見分け方・選び方のコツをやさしく解説します。

買ってから後悔しないためのヒントが満載なので、ぜひ参考にしてみてください。

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本革とは?レザークラフトに使われる革の基本

本革の定義とは?

本革とは、牛・豚・羊などの動物の皮をなめして作った天然素材の革のことです。

見た目や風合い、肌触りが自然で一点一点に個性があるのが魅力です。
レザークラフトでも長く愛用される素材で、使い込むほどに色や質感が変化して「味」が出てきます。

レザーとフェイクレザーの違い

「レザー」という言葉は少しややこしく、本革だけでなく合成皮革(フェイクレザー)を指す場合もあります。

ここでいう合皮(合成皮革)※とは布や樹脂をベースにした人工素材のことで、本物の動物の皮ではありません。
※「合皮」は「合成皮革」の略称です。

合皮との違いを徹底比較

見た目や質感の違い

本革は表面に天然のシワ(シボ)や毛穴、血筋などの個体差があり、手触りもしっとりとした質感。
合皮は型押しやプリントでシボが作られており、均一でツルッとした表面のものが多いです。

耐久性・経年変化の違い

本革は10年以上使える耐久性があり、経年変化(エイジング)によって深みのある色味やツヤが生まれます。
合皮は2~3年で劣化・剥がれが発生しやすく、使い込んでも変化は少ないです。

価格と手に入れやすさの違い

本革は1枚1枚が希少で加工工程も多く、価格が高めですが、そのぶん高級感があります。
合皮は安価で大量生産が可能。軽くて水にも強いため、気軽に使えるのが魅力です。

本革と合皮のメリット・デメリット

項目 本革 合皮(合成皮革)
見た目 天然のシワや毛穴、個体差あり 均一な型押し、プリント模様
手触り しっとりと柔らかい やや硬めでツルツル感
耐久性 10年以上使える 2〜3年で劣化・剥がれ
経年変化 使うほど味が出る 変化せず劣化する
価格 1デシ=100〜300円前後 安価、大量生産可能
おすすめ用途 長く使いたいもの、高級品 安価なファッション小物

合皮が使われている製品の例

合皮は価格の安さや水への強さを活かして、以下のような製品によく使われています:

• ファストファッションのバッグ・財布
• 車のシート(コスト削減モデル)
• 家具(ソファ・椅子)
• ノートPCケース・スマホケース
• ビジネスシューズ(安価帯)

どうして本革の方が高いのか?

本革が高価な理由は主に以下のとおりです

1. 原材料が天然素材で希少
2. 鞣し(なめし)や乾燥など工程が多く時間もかかる
3. 1枚ずつ状態が違うため手作業による選別や加工が必要
4. 熟練職人の技術が求められる
5. 長く使える品質で結果的にコストパフォーマンスが良い

本革の見分け方とチェックポイント

本革らしい特徴5つ

1. 表面に毛穴やシボ(シワ模様)がある
2. 裏面が「トコ面」(スエード状)になっている
3. 香りが独特(動物性のにおい)
4. 折り曲げるとシワが寄る
5. 水を垂らすと少し吸収する

実際の感触や見た目の違いで見分ける方法

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天然皮革は触れたときにほんのり暖かく、ふっくらとした感触があります。
一方、合成皮革は冷たく、ゴムっぽい硬さを感じることが多いです。

さらに本革には首元の「トラ」と呼ばれる自然なシワ、生体時のキズ跡、ピンホール、製革過程で出る「銀浮き」など、自然由来の特徴が現れます。
靴の内側やバッグのマチ、底など、目立ちにくい部分をチェックすると分かりやすいことがあります。

なお、合成皮革は日々進化しており、見た目では本革との違いが分かりにくい場合もあります。
化学的な鑑別方法や加熱による簡易検査もありますが、製品を傷つけるおそれがあり、初心者にはおすすめしません。
あくまで見た目や触感を中心に、自然の表情を見極めることが本革判別の第一歩です。

天然皮革 vs 合成皮革の見分けポイント一覧

見分け方 天然皮革 合成皮革
手触り ふっくらとしたあたたかみがある 冷たく、ゴムのような感触
見た目 トラ・ピンホール・銀浮きなど自然な表情がある 模様が均一で不自然なほどきれい
におい 獣のような独特のにおい ゴムや脂が焦げたような人工的なにおい
加熱検査(※非推奨) 煙が少なく、焼けにくい 煙が多く、穴がすぐ開き、強いゴム臭がする

見分けが難しいとき

販売ページに「本革」「天然皮革」「ヌメ革」といった表記があるかを確認するのが基本。
また、ネットショップではレビュー写真も参考になります。

レザークラフト初心者におすすめの本革素材

扱いやすい革の種類

初心者におすすめなのは植物タンニン鞣し(ヌメ革)です。

カットしやすく、染色やコバ磨きもできる万能タイプ。
オリジナル性を出したい人にピッタリです。

一方クロム鞣しの革は柔らかくて軽いものが多く、小物やポーチ向きですが、コバ処理や染色にはやや不向きなことも。

初心者にはどっちがいい?

ヌメ革(タンニン鞣し)の方が基本的な加工が学びやすく、エイジングも楽しめるので初心者におすすめです。
また、コバを磨くことで切断面を綺麗に整えることもできるのでレザクラスキル上達にも、もってこいです。

革ハギレ販売してます!

私が運営するブランドの製品に使用している姫路産の本ヌメ革のうち、製品化には使用できない質の劣る部位を、革ハギレとしてメルカリにて販売中です。
キズやムラはありますが、そのぶんお手頃価格でご提供しています。
「まずは本革を試してみたい」「練習用に使いたい」という方にぴったりですので、ぜひ一度ご覧ください。

まとめ|本革と合皮の違いを知って、失敗しない革選びを

「本革」と「合皮」は似ているようで、まったくの別物です。
素材としての価値、加工のしやすさ、経年変化、どれをとっても本革には本革の魅力があります。

レザークラフト初心者でも素材にこだわるだけで作品の完成度がグッと変わります。
まずは自分がどんなものを作りたいのか、その目的に合った素材選びから始めてみましょう!

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