「染料と顔料ってどう違うの?」「どっちを使えばいいの?」
レザークラフトを始めたばかりの方にとって、この違いはちょっとわかりづらいですよね。
この記事では染料と顔料の特徴や使い分けのコツ、選び方の注意点などをやさしく解説します。
染料と顔料の違いとは?レザークラフトの基本知識
革に色をつける方法には大きく分けて「染料」と「顔料」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、仕上がりや風合いに大きな違いが出るので目的に応じて選ぶことが大切です。
染料の特徴
染料は革の繊維に浸透して内部から染めるタイプの着色方法です。
そのため、革本来の質感を活かしながらナチュラルな風合いに仕上げることができます。

メリット:
• 革の芯まで染まるので、コバを磨いたときの発色が美しい
• 経年変化(エイジング)によって風合いが深まる
• 湿度や摩擦が起こると、色落ちや色移りが発生する可能性がある
• 経年変化が楽しめる分、定期的な簡単メンテナンスが必要になる
デメリット:
• 牛生来の傷やシワが目立ちやすい
• 色ムラが出やすい
• 水に弱い面もある
顔料の特徴
顔料は革の表面に色をのせるようにして着色する方法です。
塗料のように革の上に色の膜を作るため、発色がよく、均一な仕上がりになります。

メリット:
• 色ムラが出にくく、安定した仕上がり
• 傷やシワをカバーしやすい
• 水や汚れに比較的強い
デメリット:
• 革本来の風合いや表情が隠れがち
• 経年変化をあまり楽しめない
レザークラフトではどう使い分ける?
染料がおすすめなケース
• 革の自然な風合いを大切にしたい
• コバの仕上がりを美しく見せたい
• 経年変化をじっくり楽しみたい
顔料がおすすめなケース
• はっきりとした色で仕上げたい
• 傷の多い革やムラを隠したい
• 均一な見た目を重視したいとき
染料と顔料の併用も選択肢に
ベースを染料で染めて部分的に顔料でデザインを加えるという方法もあります。
たとえばロゴやワンポイントに顔料を使えば、くっきりと印象的な仕上がりになります。
染料・顔料仕上げの革の選び方と注意点
染料仕上げの革を選ぶときのポイント
• 表面にナチュラルなシボやトラ(筋模様)があることが多く、個体差も大きい
• 傷や色ムラも「味」として楽しむ革なのでナチュラル志向の方におすすめ
• コバを磨いたときの統一感と発色の美しさが際立ちます
顔料仕上げの革を選ぶときのポイント
• 均一な色味で見た目に高級感が出しやすい
• 傷や凹凸のある革でも表面処理でキレイに仕上がる
• コバとの色差が出やすいので、整える場合は工夫が必要です
まとめ|染料と顔料を理解して、自分らしい仕上がりを
染料と顔料には、それぞれに違った良さがあります。
どちらが「正解」ではなく、あなたの作品のイメージや目的に合わせて使い分けることが大切です。
「革の表情をそのまま活かしたい」「経年変化を楽しみたい」という方は染料。
「発色重視」「均一で仕上がり重視」なら顔料。
それぞれの特徴を理解したうえで理想の作品づくりに役立ててください。
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