皮をなめすとは?|革の雑学

革の雑学

”皮”を”革”にする工程、”鞣し”についての情報をまとめていきます。

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“皮をなめす(鞣す)”とは

”鞣し革”の”鞣す(なめす)”とは、「革の元である原皮を科学的、物理的操作により、実用性を付与した”革”に不可逆的に変えること」です。

実用性の要件は以下の3つ。

  • 耐熱性が付与されること
  • 化学試薬や微生物に対する抵抗性を付与されること
  • 物性等の「革らしさ」が付与されること


動物の皮は、柔軟性があり非常に丈夫な素材です。
しかしそのままだとすぐに腐敗したり、乾燥すると硬くなり柔軟性がなくなります。

皮を鞣すことで腐敗し辛くすると共に、乾燥状態で柔軟な多孔性材料に変え、耐熱性、耐水性などの性質を付与することで”皮”は丈夫で長く使える”革”へと変身します。

  • 鞣していない状態の物を”皮”、なめしたものを”革”とよぶ。
  • 鞣すことで皮に柔軟性、腐敗耐性、熱耐性、水耐性を付与する
  • 革は皮の「真皮層」が主組織となる

鞣しの歴史

様々な方法で”皮”を”革へ”改質する鞣し。

その歴史は古く、かつては人間の手で擦ったり揉んだりして物理的に柔らかくする方法や、煙で燻したり、”姫路白鞣し”と呼ばれる革の清流に長時間漬けて改質させたりしていました。

時間のかかりそうな作業だね…

現在ではコラーゲン繊維に”なめし剤”という薬品を使って改質させているよ。

また、皮が革へと変わる鞣しの工程には、なめす前準備、なめし後の厚みの調整、染色や加脂、ステーキング、そして仕上げ…と、とても多くの作業が含まれ、その作業に従事する人や製革業者を一般にタンナー(tanner)と呼びます。

日本では姫路市が”白なめし発祥の地”として知られ、千年以上にわたって白なめしの技術が継承されてきました。

鞣し方の種類

鞣しは用途によって異なる方法がとられ、その種類は大きく3つに分類されます。

植物タンニンなめし Vegetable tanning

植物の樹皮などから抽出したタンニンを主成分とする、なめし剤を使用した鞣し方法。

クロム鞣し Chrome tanning

塩基性硫酸クロムをなめし剤に使用する鞣し方法。

コンビネーション鞣し(複合鞣し) Combination tanning

クロム鞣し後にタンニンで再鞣しするなど、単独では得られない多様な特性を付加することのできる鞣し方法。

  • 植物タンニンなめし革はクロムなめし革よりも高価
  • クロムなめし革は熱・光・金属・物理耐性が高い
  • クロムなめし革はなめしにかかる時間が比較的短い


各鞣し方法には一長一短がありますが、私は植物タンニン鞣し革一択で作製しております。

その理由についてはまた別の記事でご紹介します!

最後に

次回はそれぞれのなめし方の違いについて詳しく書いていこうと思います!

参考文献

・レザークラフトの便利帳 誠文堂新光社
・手縫いで作る革のカバン NHK出版
・レザーソムリエ資格試験公式テキスト 日本革類卸売事業協同組合
一般社団法人日本タンナーズ協会

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