こちらでは紙ヤスリとそのおすすめの使い方をご紹介していきます。
レザークラフトにおいて紙やすりを一番使うのは”コバの処理”です。
コバの仕上げは着色する方法もありますが、着色せずに奇麗なコバに仕上げたい!という信念のもと、磨きだけで奇麗にコバを整える際に使用する紙やすりについて記述しております。
コバ磨きの方法については下記記事でご紹介しております。

紙ヤスリのおすすめの番手
基本的に使用する番手は240番と400番の2種類のみ。
600番も用意していますがあまり使っていません。
目が細かすぎると目詰まりしやすく、作業効率が悪くなってしまう印象があります。
今回は240番と400番の磨き上がりを「縫い合わせ→カンナがけ→CMCでの磨き→ヘリ落とし」が終わった状態からの変化でご紹介していきます。

240番ヤスリ(粗め)
1回目のやすり掛けはこちらを使用

※使用している水色の「サンディングブロック」は後半でご紹介しています。
- 240番でヤスリがけ

- CMCと帆布で磨き上げたあと

240番だけでもかなり綺麗になりますが、ここから400番で仕上げていきます。
400番ヤスリ(仕上げ用)
#240に比べると目が細かくなり、最終の仕上げに使用

- 240番でのヤスリがけ

- CMCと帆布で磨き上げたあと

かなり綺麗になりましたが、ここからさらに400番で重ね磨きをするとより綺麗になります。
楽天では先にご紹介したリンク先のお店が一番コスパがいいのではないかなと思います。
※3枚以上で送料無料、必要な番手のみ選んで購入ができます。
さらに耐水ペーパーなので数回程度は洗って再使用することもでき、お財布に優しいです。
サンディングブロックで効率UP!
紙やすりはサンディングブロックを利用すると使いやすさがとても向上します。
グリップが利きやすいため手が疲れづらく、ムラが出にくいです。
サンディングブロック準備の2つの方法 (後者がおすすめ)
市販のサンディングブロックを購入
既製品を買うことで効率良くやすり掛けができます。

しかし私は少しでも出費を抑えたかったので、次の方法で自作しました。
スタイロフォームでサンディングブロックを自作
サンディブロックが複数個必要な場合は安価に作製することができます。
(240番と400番を付け替えずに使いたい、色の濃い革と薄い革用に使い分けたい等)
元々ウェットフォーミングの型押し用に形成しやすい素材を求めてスタイロフォームにたどり着いたのですが、サンディングブロックへ転用しても意外と使い勝手が良かったです。
ただスタイロフォームは1枚がとても大きく、用途が少ない場合は逆にコスパが悪くなってしまう場合があるのでご注意ください。

私はホームセンターで購入したのですが、参考までに楽天でも販売されていたのでリンクを貼っておきます。
楽天で買うとちょっと高いですね•••。
スタイロフォームサンディングブロックの使用方法
大きさは自分の使いやすい大きさでカットして頂いていいと思います。
私は下の画像のように70mm×30mm×20mmでカットし、中心に切れ込みを入れて使用しています。
実際に使っているもので少し汚いですがお許しください…。

ブロックの差し込み+1周分の大きさに紙やすりをカットし、巻きつけて使用しています。

革の色とヤスリの番目によって使い分けたいと思い、8ブロック作って使っています。
挟み込む部分が使えないのですが、取り外せば余すことなく使用できます。
※耐水ペーパーを使えば繰り返し使用可能なのであまり気にならないと思います。
厚みのあるコバを磨いた場合
240番と400番のヤスリで仕上げた名刺入れのコバです。

厚みのあるコバでも2種類の紙やすりでここまで綺麗にできます。
コバ磨き剤として使用したのはCMCとトコプロです。


トコプロは400番で仕上げ磨きをした後の最終磨きで使用しています。
トコプロを使用することでCMCよりもコバが深みのある色に仕上げることが出来る様な気がします。
【注意】使用する革によっては磨き上がりに差があります!
今回見本として使用した革は「ピット層」での「タンニン鞣し」をした「ヌメ革」となります。
クロム鞣しの革はもちろん、繊維が緩めの革やベリーやネックなどの繊維が緩い部位の革を使用するとうまく磨けない場合もあります。
磨きだけでコバを整える場合は使用する革によって仕上がりが大きく異なる点にご注意ください。
今回使用している山陽の革はピット層でなめされており、質感は少々硬めですがとても繊維が密に詰まったコバの加工がしやすい革となっております。
ピット鞣しの革は「和乃革」様でA4サイズから販売もされています。

まとめ
革の状態によっては400番のヤスリだけで済ませることもできる為、2種類あれば大抵の作品のコバ仕上げはできると思います。
※ただし先にお伝えしたように、使用する革によって仕上がりが異なってまいりますのでご注意ください。
ご興味のある方はスタイロフォームのサンディングブロックもお試しください!
実際に私が実践しているコバの磨き方は下記記事でご紹介しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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